2月とくれば節分ですよ・・・という流れで、今月の旬食材は皆さまのご想像通り(?)
つぶらな瞳で食卓を潤す、「鰯(イワシ)」さんです。o(^▽^)o

今回の旬食材のイワシさんは、なんと(!)
13.11.25 0062・・・縄文時代の貝塚からも骨が出土されているそうで、とにかく日本人とは、切っても切れない仲にあるとか。 (^▽^;)
今でこそ漁獲量も減って、値段も高価になりましたが、以前はとにかく、何しろイワシさんは「群れをなして生活をしている魚」なので、一回網に掛れば、それはもう、大量に獲れます。(^_^;)
下魚呼ばわりをされ、干鰯(ほしか・鰯を乾燥させたモノ)にして、田んぼの肥料にもしたりしました。

・・・そういえば、お正月の「田作り」は鰯(カタクチイワシの素干)で作りますよね。(゜-゜)

13.09.30 0203後水尾天皇(二代秀忠~三代将軍家光の初めのころに在位)の元旦の朝餉には、「ごまめ(鰯の素干)を供した」ともあります。
田んぼの肥料に干鰯を使うと、米がよく獲れるのだそうで、豊年を願う農民がお正月に食べたそうですが、色々な意味で日本人とは関係が深いくせに、何しろ当時は大衆魚
身分の高い人は口にしないとか、また「いわし」という名称が「いやし(卑し)」に繋がるからとか、なんだかバカにされていた食材なのだそうです。 ( ̄_ ̄ i)

日本近海では、鰯はかなりの種類で獲れるとか。

代表的なところは、真鰯(マイワシ)・片口鰯(カタクチイワシ)・潤鰯(ウルメイワシ)の3種類とか。
真鰯は、全長20センチ程に成長するイワシで、よく魚屋さんで見かけるお方。
今回の「ねんきらの旬食材写真」に使われているのも、こちらです。
また、片口鰯の名称はなんでも、上顎が下顎より上に大きくかぶさっているので、口の位置が片寄って見えるから、この名前になったとか★
img_505905_10740044_1・・・そんなに、まじまじと見た事ないなぁと思っていたら、メザシ(写真・右)やごまめ、煮干しによくされているそうで、小さいから余りに目立たないのか・・・。
今度食べる時には一度、よくよく見てみようと思いました。(゜-゜)

またもう一種類の、丸干しとかでよく食べている「潤鰯」
成魚になると、30センチくらいになるのだそうですが、その名前の由来は、「その目が、脂肪で潤んでいるから」だそう。(^_^;)
・・・食べられるのが、イヤだからじゃなくて(?)
とか、こうして調べてみると、よく見知っているハズなのに、知らない事って多いんだなぁと、改めて痛感する・・・はわゆサンです★

さてさて、とにかく様々な魚の鳥の、そして人間にも食べられている・・・イワシさんです。

urume-b004海の中の敵といえば、例えばクジラやサメ、カジキにマグロに、カツオにサバなどなど。
常に食べられ、漢字で書けば「魚ヘンに弱い」だし、海の牧草とか、海の米とまでも呼ばれています。
・・・とにかく敵が多いので、群れをなして泳いでいますが、食べるのにも、もう必死(!)
口を大きくあけて群泳し、海水と一緒に口に入ってくるプランクトンを貪り食べまくります。(T_T)

幼魚の折にはオキアミ類や貝類、そして小さい植物性プランクトンを食べますが、そういえば魚には、エラなんてモノがありますよね。(゜-゜)

yjimageなんでも、片口鰯さんよりも、真鰯さんは「この部分が狭い」とか。
なのでまた、片口さんは、成魚になれば18センチくらいにはなるそうなんですが、なにしろ産まれた時から目の後ろまで大きく口が開く構造でいらっしゃる(!)
なので、片口鰯さんの方は、育てばもっぱら、大きめの動物性プランクトンをお召し上がりになり。
・・・この部分が小さい真鰯さんは、小型の動物性プランクトンか、植物性プランクトンをお召し上がりになるようです。(^_^;)

・・・さてさて、とにかく群れから離れては、生きてはいけない鰯さんです。

離れてしまうと敵に狙われやすいので、とにかくもう、ひとかたまりになって同方向に泳ぎます。
なんでも、日本近海の鰯は右回りにぐるぐる回転して、一度決めたら、その方向を決して変えないとか。
右利き7割と資料にありますが、地軸に関係しているんじゃないかなど、説はいくつかあるそうです。

yjimage (1)日本では漁獲量の9割は餌や肥料に用い、また加工品の7割は煮干しとして利用されているそうです。
イワシ商品といえば、見慣れた名前が並びます。
畳イワシ、ちりめん、しらす干し、釜揚げ、佃煮にみりん干し、その他目刺に頬刺、つみれにはんぺん、かまぼこにもなりますよね。
また秋田では「塩魚汁(しょっつる)」の原料になりますし、富山や石川辺りでは「糠漬け」になったりもします。

鰯は、良質のタンパク質や骨を丈夫にするカルシウム、カルシウムをよくよく吸収できるようにビタミンDまで、豊富に含んでいます。

またEPA(エイコサペンタエン酸)血液の流れをよくし、コレステロールも低下
DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳を活性化させます。

13.11.25 0318味は良いけど、脂が強くて生臭いのが、イワシの特徴。(^_^;)
なので、におい消しにネギやショウガを入れたり、脂気対策に酢を使ってよく食べられているよう。
江戸の料理書には、「かびたん漬」とありますが、南蛮漬とほぼ同じ料理法だとか。
イワシを油で揚げて、葱や唐辛子を入れた合わせ酢に漬けたモノで、今回も江戸レシピに加えられています。
酢に漬ければ、冷蔵庫のない時代ですから、日持ちもします。
油を使うという処が、かの時代では異国風なんでしょう。
ねんきらレシピでぜひ、お楽しみください。

イワシの栄養と効能

おもな栄養成分

タンパク質、カルシウム、EPA、DHA、ビタミンB2、ビタミンD、ナイアシン

おもな効能

高血圧予防、ボケ予防、動脈硬化予防、肝機能強化、眼精疲労緩和、骨粗鬆症