じゃがいもさんは、安土城に織田信長が移ってきた1576年(!)

ジャワにある、ジャカルタから長崎に船でやって来たようです。
当時は『南京芋』と呼ばれ、もとはアンデス産まれのナス科の植物
ただ、当時は食べる事はせず、主な役目はまたもや、観賞用だったんだとか★ (゜-゜)
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・・・そういえばジャガイモって、日に当たると、表面が写真の如く、何だか緑色になっていきますよねぇ。
「ジャガイモの芽」には、「ソラニン」なる毒があるのは、皆さまもご存知かと思いますが、緑化してしまうと、この毒性が暗躍(?)
食べれば嘔吐や、頭痛までを引き起こすんだそうで、そう考えると扱いが難しい分、ジャガイモさんは、なかなか日本の人々には、馴染みにくかったのかも知れません。(´_`。)

・・・時代は移ろい、時は江戸。

十一代将軍・家斉の頃に、蝦夷地を探索していた最上徳内さんが、ロシア人からジャガイモをもらいます。
・・・もらいはしましたが、なかなか口に運ぶまで至りません★ (^_^;)
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家斉は49年間、江戸を治めるんですが、その最後の年にはまたもや飢饉が訪れ、蘭学者の高野長英さんがその思い腰を上げて、、この事態を打開するべく(?)
救荒作物(!)として、蕎麦と馬鈴薯(つまり、じゃがいも★)の栽培を奨励した「勧農二物考」という書物を記しました。
・・・考えてみれば、どちらも寒冷で痩せた土地で育つからでしょうか。
ちなみに、ジャガイモが馬鈴薯と呼ばれるのは、その形が馬につける鈴の形に似ていたからとも。

ちなみに高野長英さんはこれ以降、鎖国を解くように尽力したそうですが、一歩及ばずに世を去ったとか。

例の攘夷だ、倒幕だ・・・といった雰囲気が盛り上がっていく日本。
十三代・家定の苦心も叶わず、老中が暗殺された「桜田門外の変」の翌年(!)
貧民救済に力を尽くした岡田秋義という人が、「無水岡田開闢法」という書を記します。
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岡田氏は、東北から北海道を旅する内にジャガイモと遭遇(!)
栽培法はもちろん、ジャガイモは澱粉(でんぷん)になる事を知ったので、その製造法も紹介しました。
イモのままより、デンプン・・・つまり粉にした方が保存性はもちろん、利便性も高まります。
何よりジャガイモは、余り水利を必要としないのと、原野でもよく育つんだそうです。
これはいい・・・と行きたい処ですが、これがまた、なかなか叶いいません。(´・ω・`)

いよいよ倒幕、時代は明治に入り、それまでにはなかったモノがそこかしこ、千葉の辺りで、初めて牛なんか飼い始めましただの、牛鍋屋が大繁盛だのと洋食文化も徐々に始まり、時代はどんどんと移ろった明治4年にもなって、よ・う・や・く(!)
・・・今度はアメリカから持ち込んで来ての、現在の一大産地である北海道の地で、ジャガイモの試作がスタートをしました。

明治13年には、フランスから取り寄せた馬鈴薯が福島で、大豊作だとか。

この頃から、さらにジャガイモの作付に拍車がかかり、明治18年、全国にまでも普及をしました。
18年には、「再植馬鈴薯の記」なるパンフレットを東京の三田育種場で配布。
ジャガイモの栽培の仕方はもちろん、調理法までを紹介したものだそうです。
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明治34年には、海軍の舞鶴鎮守府の初代長官である東郷平八郎さんが、イギリス留学中に食べたイモと肉のシチューを懐かしんで、ウソかまことか、肉じゃがのレシピが誕生(!)

40年には、川田龍吉男爵が北海道にて、アメリカの「ジャガイモアイリッシュ・コブラー」なる、長ったらしい品種を輸入してきて、移植しました。
はわゆサンの愛する、男爵イモがいよいよ日本に登場です~。(^-^)

時代は、大正に入ります。

_MG_0247ジャガイモは「大正の3大洋食、とんかつ、カレーライス、コロッケ」の2品までも制したものの、軍国主義はさらに影を落とし、米の代用としての力も盛んに求められるように。

昭和に入れば、それは勢い付いて、1940(昭和15)年には、食堂に「馬鈴薯と麦のカレー」なるメニューまで登場したとか★
戦争が終わるまで増産を叫ばれ、米の代用として務めを果たされ、戦後すぐには、人造米の材料にまでなりました。(-“-)
・・・つくづく、その身の上話には、泣かされます。。。

ちなみに、男爵イモと肩を並べるメイクイーンは、1917(大正6)年に、イギリスからやって来ました。

ダウンロード今もキタアカリなど、品種の増え続けるジャガイモさんですが、カリウムやビタミンCを豊富に含み、でんぷん質に守られているので、ビタミンCは加熱しても壊れないという、優れモノです!
抗酸化作用に抗ガン化作用はもちろん、免疫力を高め、粘膜を強くしてくれるので、生の汁を絞って飲めば、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、下痢にまでも効果を発揮しちゃいます(!)
ちなみにカリウムには、アレルギーに効果もあるそうなので、腎臓の弱い方にはおススメできませんが、高血圧にも力を発揮する優等生です。

さて、蕪に参りましょう。

images日本には、弥生時代には伝わっていたとされるカブですが、その名を「蕪菁(ぶせい)」とも称されたとか。
古事記にまでも、その名が載っているくらい、日本人との縁は古い!
日本書紀には、「五穀の助け」にと栽培を奨励された(!)・・・何だかとっても歴史の長いお方なんです。(^_^)v
また、歌にも詠まれています。
万葉集には、蔓菁(あをな)と称され、平安時代には、春の七草の一つとして数えられています。

春の七草では、「スズナ」と呼ばれる、カブですが★

他にアオナやカブラナといった古名はどうやら、昔は根の部分よりも、葉を尊重したによるのだとか★
imgres漬け物にして良し、干しても良しで、冬に収穫できるので、青い野菜が少なかった当時の事ですから、貴重な食べ物だったのでしょう。

ちなみに日本には、「ヨーロッパ型の小蕪」「アジア型の大蕪」が伝わったそうで、これがキレイに「関ヶ原(岐阜県)付近で、栽培がくっきりと分かれる(!)」んだそうです。(^_^;)
朝鮮半島から渡来したヨーロッパ型は、東日本に。
中国経由で来たアジア型は、西日本に定着しました。

蕪は、アブラナ科の植物です。

これをもとに、様々な種類の蕪が各地で改良されたそうで、そういえば先月に旬食材で取り上げた小松菜もアブラナ科でしたよねぇ。

imgresカブを、「ククタチナ(茎立ちして、葉を茂らせる)」
に改良したのが小松菜(!)で。
・・・そういえば、このように土地土地で改良されたカブが例えば、新潟県の野沢菜であったり、福島は信夫菜だったりするんですが、こんな風に、葉っぱだけ食べてるカブの仲間って、今も多くありますよねぇ・・・。
なので、古来から葉の部分を尊重・・・というのも、しみじみ頷けます。(゜-゜)

さて、その効能なんですが、大根と同じく(!)

カブも、根の部分は淡色野菜で、葉の部分は緑黄色野菜と分かれるんだそうですが★
imgres根には、でんぷんの消化を助けるアミラーゼなる酵素が多く含まれているので、カブを食べれば消化を促進!
胃炎や胸やけにも良く、カブの煮物は「胃を刺激しない」ので、胃潰瘍の療養食にも使われているんだとか。

さて、先ほどから「葉の部分」をものすごく強調してますが、ハッキリ言って、根より葉の方が効能が高い(!)

カロテンにビタミンB2、Cにカルシウム、鉄などを含んでいるので、骨粗鬆症予防に免疫力強化に役立ちますし、根も葉も共に、「グレコシアネート」という成分を含み、他のどの野菜と比べてもこれが、カブの葉に一番多く含まれていて、これには抗ガン化作用のパワーがあるんです(!)
images葉酸も含んでいるので、貧血予防にも効果的です。

二日酔いの時には、カブの葉に米を少し入れて煮ると、その汁は、だるさなんかを和らげる効果があるんだとか。(゜-゜)

どちらかというと生食がおススメなカブですが、下拵えで「塩で強く揉んだ」り、「酢に付けたり」すると、せっかくの酵素が減ります。
なので、即席漬けにするなら、あんまり強く揉まない方が良いそうです。

生で食べれば、弱った胃に力を与え、食べ過ぎや胸やけに効果が。
ビタミンCを含むので、風邪の予防にも。
煮て食べたなら、今度は胃腸を温めますし、冷えから来る腹痛を予防します。
天候と気温の変わりやすいこの時期、この方たちに助けて戴きましょう。

ジャガイモの栄養と効能

ジャガイモの栄養

でんぷん、ビタミンB1、B2、B6、C、カリウム、食物繊維など

ジャガイモの効能

胃潰瘍緩和、便秘、高血圧予防、腎臓病、むくみ、かっけ、貧血、生活習慣病予防

カブの栄養と効能

カブの栄養

ビタミンA、C、カルシウム、食物繊維、ジアスターゼ、アミラーゼなど

カブの効能

抗ガン化作用、胃炎・胃潰瘍緩和、便秘、風邪予防、骨粗鬆症予防