人参の由来を紐解いてみて、どうもおかしいと悩みぬいた・・・はわゆサン★

これはどうも「にんじん」とは書かれていても、中身としては何かが違うんじゃないかなぁ・・・★
19.09.22 0053どうもそれはホントのようで、昔は朝鮮人参の事も書物には「にんじん★」と記していたよう。(゜-゜)
資料をめくりめくって、「渤海使節」にまで遡ってしまいました・・・あぁ、電子辞書って便利。(^▽^;)

・・・はてさて。
ニンジンさんの名前が初めて上がってくるのは、「清良記(せいりょうき;三大将軍家光の頃に書かれた、日本最古の農書)」や「多識篇(たしきへん;家光の時代の儒官が記した書物)」辺りから。

当時のお江戸の農家達は、とにかくお腹が一杯になる根菜なんかを主に作っていたので、逆に葉菜類不足のご時世に。( ̄ー ̄;
・・・なので、根も葉も食べられて、しかも料理の彩として、赤い食材は当時は少なかったしで、ニンジンさんは、けっこうに重宝されていたようです。

ニンジンの葉の方は、例えば胡麻味噌和えにしてみたり。

茹でてから、調味料や汁などかける浸し物や、時代も下がっていくと、十一代将軍・家斉の頃なら、天ぷらなどされていたようですが、それが十二代将軍・家慶になると、何故か段々と廃れていったそう。
images・・・他に、美味しい葉菜類など、出てきたモノでしょうか。
根の方は、煮物や酢の物、和え物などに利用されていたとかで、食べ方は今と余り変わらないようです。

江戸の頃に食べられたいたニンジンさんは、根の部分は白だったり、紫紅色だったり、浅黄色だったり★
原産地は西アジア辺りだそうで、中国で改良されたというのは「東洋系ニンジン」と呼ばれるそう。
京野菜にも数えられる「金時ニンジン」は、東洋系の代表のようですが、甘味が強くて煮崩れしにくいのが特徴ですが、とにかく栽培が難しいのが悩みの種だとか★

種を蒔いても発芽率は低いし、やっと発芽しても、これがなかなか大きくならない。(-_-;)

なので、すぐに雑草と混ざるわ、逆に「雑草の方が育ちが早い(!)」のでもはや、一体、どれがニンジンやら雑草やら分からなくなってしまい、、、
雑草退治に、ひたすら邁進しないと収穫の喜びには至らない、なんだか、すっごく手間の掛かる・・・東洋系ニンジンは、やはり廃れていきます。(T ^ T)

1さて、江戸も末期ともなりますと、今度はオランダやフランスなんかで改良された西洋系ニンジンが、日本にやって来ます。
こちらは栽培も、東洋系よりはカンタンなようで、スーパーでよく見かけるのが、こちらの方★

オレンジ色で、カロチンを多く含んでいますが、西洋系ニンジンに含まれるβ-カロチンには、抗癌化作用や免疫力アップの他、体内でビタミンAにも変るので、髪や肌や粘膜、そして視力維持にも効果があります。(゜-゜)
造血作用もあり、カリウムを多く含むので、生活習慣病にも効果あり。
身体を温めもするし、呼吸器系統にもメリット有りで、なかなかに見上げた処のあるお方なよう。

そういえば、東洋系の金時人参さんは、西洋系とは色が違いますよね。

images (1)この赤い色素は、同じカロチンでも系統が違い、こちらはリコピン(!)と呼ばれるそう。
リコピンには、活性酸素を退散させるパワーがあるとか。o(〃^▽^〃)o
ただ、東洋・西洋共にビタミンCを壊す成分を含んでいるのでこの場合、人参自身はもちろん、他に調理した野菜のモノまで壊してしまうので、数種類の野菜で調理をするなら、サラダよりは、火を通したモノの方が良いのだとか。(〃∇〃)
・・・ちなみに、むくみが出ている時には、ニンジンの種を煎じて服用すると、「種には、利尿効果がある」そうで、なんともパワーのある食材のようです。

さて、もう一つの旬食材「鰤(ぶり)」にいきましょう。

2出世魚のブリは、その成長期から、地方によっても様々にその名を変えていくのだとか。
関東では、稚魚の事をモジャコと呼び、1年で32センチ(ワカシ)、2年で50センチ(イナダ)、3年目なら65センチ(ワラサ)に成長。
80センチを過ぎれば「ブリ」と名乗れますが、それには4年以上の歳月がいるようです。

4またブリは、養殖も盛んですよね。(゜-゜)
能登半島や房総半島以南の、水温が20度くらいの温暖な海域でブリは産卵をしますが、受精後48時間ほどで孵化。
流藻などに寄り添ってプランクトンなどを食べて育ちますが、数センチにまで成長した辺りを養殖業者が捕えて、各々で育てていくんだそう。
ちなみにブリの養殖は、1960年頃から本格化してきたんだそうですが、1年程で出荷をするそう。
天然物と区別するために、「養殖の盛んな関西の地方名」を取って、養殖モノは「ハマチ」と銘打っているのだとか★
ところが養殖でも、5キロ以上まで育ててしまえば今度は、「養殖ブリ」と名を変えるそう。

さて、日本では一体、いつの時代からブリは愛されてきたのでしょうか。

資料には、戦国時代以降に、北陸で発達した「台網(だいあみ)」と呼ばれる、大型の定置網漁
これが出来てから、ブリ漁が盛んになってきたのだとか。
3・・・回遊路である日本海沿岸で、この漁法は発達していきますが、アジ科の回遊魚であるブリも、たまには偏屈がいて、瀬付きのブリもいるのだとか★ (^_^;)

捕れたブリは、三枚におろして、塩蔵して藁苞で巻いた「縄巻鰤(能登)」にしたり。
背開きしては、内蔵を抜いて塩漬け、日に干した塩乾鰤(三河・加賀・志摩)にしたり・・・などなど。
東日本の鮭に対して、西は鰤(!)が縁起が良く、お正月用によく用いられた・・・とありますが。
お江戸の頃には、その強い油のせいなのか・・・???
魚介の格付けとしては、・・・なんと(!)
下魚扱い(!)・・・だったようです。( ̄_ ̄ i)
お魚番付で肩を並べているのは、黒鯛はともかく、ドジョウに生鯖、マグロだったりして・・・おやおや。

そんな・・・ブリさんですが、その脂肪分はサバやサンマをもしのぐとか★

不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)も、豊富に含んでいます。
19.09.22 0214なんでも、寒い海中を行くお魚さんの持つ脂肪分は、動物系に比べて固まりにくいんだそう。
EPAは血液中のコレステロールを低下させてくれるので、血液サラサラ効果が。
・・・はたまたDHAには、これまたコレステロール値を下げるのはもちろん、脳細胞の成長を育成(!)
ボケ防止に、効果あり(!)
酸化しやすいという不飽和脂肪酸ですが、ブリには「抗酸化作用ある、ビタミンEが含まれている」ので、そこの心配もノープロブレム!

糖質や脂質の代謝を促すビタミンBや、タウリンも多く含んでいるので、こちらも動脈硬化や眼精疲労に効果あり。
19.09.22 0289タウリンは、血合いと呼ばれる「背骨に近い赤黒い部分に多い」ので、気になる方はこちらを摂取すべし!

昔は、東のお節には西なら鰤(!)だったそうですが、今はどこのご家庭でも東西の差別なく、お好みで整えておられるかと思います。
季節の味をしみじみ、精一杯活かして、健康にも役立てたいものです。

ニンジン(西洋)の栄養と効能

ニンジンの栄養

ビタミンA(β-カロテン)、カリウム、食物繊維ほか

ニンジンの効能

血圧効果、視力回復、風邪予防、冷え性、便秘、美肌、むくみ

ブリの栄養と効能

ブリの栄養

EPA、DHA、タウリン、ビタミンB、D、Eほか

ブリの効能

生活習慣病予防、老化予防、眼精疲労緩和、肝機能強化、骨粗鬆症予防