「旬エッセイ」を手掛けていると、そのニュースソースには事欠かない(!)
・・・いやもう、アナタにはもう、あり過ぎるでしょっ!
といった具合に、突っ込みたくなるような食材もあれば。
・・・どこをどう紐解いても、全く「暖簾に腕押し」的な食材とに、深~く分かれてしまうのが、なかなかに難しい処なんです。(^_^;)
中国からやって来た、我らがヒーロー(?)
チンゲン菜さんも、どちらかといえば後者なお方★
どんな資料を紐解いても、日中国交が回復してから、中国からやって来た日本には馴染深いお野菜・・・とぐらいしか書かれておりません。
去る1945年、第二次世界大戦で、日本軍はアメリカ軍に敗戦。
なのでその時、大陸に取り残された日本軍はやむなく、中華民国側の連合軍に降伏したのですが、それ以降。
・・・何しろ当時はまだ、日本はアメリカ連合国軍(GHQ)の占領下だったので、外交権がなかったものですから、国交を復興しようにも、どうしようもない時代がまた、長らく続きました。
そこで断たれていた国交が、1972年になって、当時の首相だった田中角栄氏が、中国を訪問(!)
周恩来(しゅう・おんらい)首相とのお話合いで、ようやくに国交が結べたのですが・・・。
大変にドラマティックな展開なハズなのに、チンゲン菜さんの記事って、ホントに少ない・・・。(^_^;)
当時は色々な中国野菜が日本にやって来たようですが、このチンゲン菜さんは、ほとんどが水分・・・。
アクがないので調理にも面倒がなく、日本人には大変に好まれたようで、今では日本全土で栽培もされ、四季を通じて手に入れる事が出来ますよね。
・・・さしずめ、日本の小松菜か、水菜かな・・・って辺りでしょうか。
好まれたが故に、日本での品種改良種というのも、あるそうです。
チンゲン菜さんの、もともとの故郷は中国中南部なんだとか。
アブラ菜科で、かような訳で日本にやって来たのですが、何しろ、土質もあまり選ばないし、育てやすいと言った処も人気のポイントだったのではないでしょうか。(゜-゜)
そんな・・・チンゲン菜さんなんですが★
先ほども言った通り、ほとんどが水分で出来ているので、ダイエットに最適なんだとか(?)
・・・カロテンやビタミンCに富んで、過酸化脂質も防ぐので、動脈硬化を予防してくれます。
夏の天敵、活性酸素の活動を抑えてくれるので、制がん効果もあって、ビタミンCといえばシミやソバカスを防いでくれるので、美肌にもよろしい、嬉しいお野菜ですよね。
カリウムやカルシウム、鉄、食物繊維も多いので、骨の強化や貧血、便秘に効果も発揮(!)
今年の夏は、かなりの酷暑だったかと思えばもう、いきなり秋・・・。
鈴虫も泣く季節となりましたが、まだまだ紫外線には油断が出来ません。
晴天の時より、曇天の方が紫外線は多いそうですもんね。
油と一緒に食べるとカロテンが効率よく摂れるチンゲン菜さんですが、「ねんきらレシピ」でもご紹介をしていますが、油と塩を入れて湯掻けば、カンタンな油通し効果にもなって、シャキシャキと旨味が増すとか。
今年の9月も、積極的に戴いてまいりましょう。 (^_^)v
・・・さて、対抗する今月の旬食材は、今度は胡麻さんです。
ゴマの木って、はわゆサンは見た事がないんですが、何でも「育てば、草丈が約1メートル程」にも。
葉腋に大きくて薄紫色の花を付けては、その莢の中に、実(つまり、タネ)がたっぷりと入っている・・・。
雨が多く降る土地よりも、乾燥気味の土地の方が返ってよく育つという、植物なんだそう。
日本にゴマが伝わったのは、縄文時代とも言われ(!)
・・・おにぎりよろしく、縄文時代後期の遺跡からは、炭化したゴマが発見されているそうです。
日本には6世紀、平安の頃に仏教が伝来して以来、修行僧のパワーの源として、ゴマパワーが精進料理に取り入れられました。(^_^)v
今回のレシピでもご紹介している「胡麻和え」や、「ゴマ豆腐」あたりが有名ではないでしょうか。
ゴマを多様に楽しむのは、アジア人の特徴か???
煎りゴマはもちろん、擦ってみたり、奈良時代にはゴマの種を圧搾して、ゴマ油にして食用や燈油に使われました。
ですがこれも、廉価な方が良いのは確か(!)で。
・・・次第に菜種油やら、綿実油の方が多く使われるようになっていくんですが、食用であれば、やっぱりゴマ油の方が香りが良くて、酸化しにくいという辺りが、ゴマさんのニクイ処です。
代わって、アジア以外の地域では、ゴマは例えば擦ったりなんかはせずに、例えば、あんぱんに振る芥子の実のように使ってみたり、パンに練りこんだり。
種子として、そのまま生かして楽しんでいるのが普通なんだそうです。
日本では古くは、平安時代の憲法で。
・・・それは、律令制度の施行細則「延喜式(えんぎしき)」。
こちらで、ゴマの菓子(税金の対象かな・・・?)やら、ゴマの効能についても触れてあるそうですから、日本人とはホントに、長らくのお付き合いなのですね。(゜-゜)
スーパーでよく見掛ける白ゴマ、黒ゴマの他には、黄(又は金、茶)ゴマは、白ゴマがやや脂肪分が多くて、主に油の燃料に。
黒は食用が多く、薬効も高くて、逆に金は香りが良いので、懐石料理などで楽しまれています。
・・・ちなみに、ヨーロッパでは、香りの柔らかい白ゴマがオンリー。
アジアでは半々、金はトルコで主に栽培をしているのだとか。(゜-゜)
・・・堅い殻に旨味を閉じ込めている、ゴマさんです。
日本ではまず鞘から取り出し、洗って乾燥させたのが「洗いゴマ」。
・・・これは一応食べられるんですが、皮が何しろ堅いので、通常は炒った「煎りゴマ」やら、剥いたり(切りゴマ)、指先で捻り潰す「ひねりゴマ」。
すり鉢で擦り潰したモノは、すりゴマ・・・などなど。
こんなにランダムに楽しむのは、アジア人の特徴のようです。
そんな・・・ゴマさんですが★
およその昔から、ゴマは栄養豊富な食材と知られ、生薬としても使われてきました。
皮の色は違えど、栄養的にはほとんど、変わりがありません。
ゴマの皮には、ポリフェノールが多く含まれているのだとか。
カルシウムや抗酸化作用を多く含み、ゴマの抗酸化成分は、煎る事でその効果を増していきます。
動脈硬化の予防にもなるそうです。
それにやはり、抗酸化作用のあるビタミンEも多くて、活発に活性酸素に立ち向かっていきます。
鉄分も多く、貧血予防にも。
食物繊維も多くて、ビタミンB1も。
これは糖質の代謝を高めて、疲労回復にも一役買います。
チンゲン菜の胡麻和え、・・・なんて理に適っているんでしょうか・・・っ!
ゴマの脂質はオレイン酸、リノール酸で体に良いんですが、たまにゴマアレルギーの方がいるそうなので、ご注意を(!)
夏の疲れを癒す、一品です。
チンゲン菜のおもな栄養と効能
チンゲン菜のおもな栄養
ベータカロテン、ビタミンK、カリウム、カルシウムほか
チンゲン菜のおもな効能
風邪予防、生活習慣病予防、ガン予防、貧血予防、骨粗鬆症予防ほか
ゴマのおもな栄養と効能
ゴマのおもな栄養
タンパク質、脂質、食物繊維、ナイアシン、ビタミンA、B1、葉酸ほか
ゴマのおもな効能
活性酸素抑制、骨粗鬆症予防、貧血予防、ほか