今月の旬食材、黒ムツさんは何と、深海魚(!)
北海道より南に始まって、九州くらいまでの地域でお暮らしになってるそうですが、幼少のみぎりは、沿岸の浅瀬で。
体調が50~60センチくらいにまでお育ちになった処で、いよいよ大人として成熟★
おもむろに、水深200~500メートルくらいの深海の地を選んで、お暮らしになるのだとか。
・・・なので親子揃って暮らすこともないので、「オンシラズ(恩知らず)」だの。
「オヤシラズ(親知らず)」だのという別名を持つそう。
スズキ目ムツ科の硬骨魚で、黒ムツの産卵期は、3月から5月にかけて。
カップルが協力をして、水深100メートルくらいの浅場にまで移動(!)
分離性の浮遊卵を産卵されたら、また深海へ戻っていくという・・・。
子育て放棄の星の下(!)に産まれているんですねぇ、黒ムツさんって。。。 (^_^;)
さて、孵化されたお子様たちなんですが★
ふわふわと流れている藻かなんかに身を寄り添わせて、海岸の岩場であったり。
湾の藻場なんかでお暮らしになり、ぼつぼつ育って来ると、おもむろに深海へと旅立ちます。
・・・3年で全長40センチほどに成長、これが大人になった黒ムツさんの体格というわけです。
深海魚だから、お江戸の頃の皆さまはお召し上がりになっていないだろう・・・と、思いきや(!)
はわゆサン蔵書の「江戸料理事典」の魚介類の処で、しっかりとその名が紹介!
・・・そういえばお江戸の頃って、脂の乗っているお魚ってたしか、人気がなかった(!)・・・というのは、有名なお話。
まぁ、当時の技術では脂っぽいお魚はといえば、どうしても傷みがちであったから、敬遠されたという事なんでしょうけれど。 (゜_゜ )
なのでムツ(鯥)は、下魚として紹介されているのでした・・・いと、あはれ★
とにかく、ムツというこのお魚。
「繁殖を前に、浅場に移ってくる冬が旬」とされているそうで、この時期のモノを特に「寒ムツ」と呼んで、珍重しているんだそうです。
・・・その身はとにかく、脂肪が多いお魚ですから、脂が多い様子を「むつっこい」とか。
「むっちり」とか言っていた言葉がいつしか、その名を「ムツ」と呼ぶようになったとも。
ちなみにムツの卵巣は「ムツゴ」といって、とーーーっても珍重されているのだそう。
地方でそれぞれ、様々な名前で呼ばれてるんですが、仙台では「ロクノウオ」と呼んでいるとは、それ如何に。
・・・なんでも、領主の陸奥守(仙台藩)と魚の名前が同じなのは、さすがにまずい・・・ときっと、誰かが考えたのでしょう★
もともと「ムツ」と呼ばれていたので、この「ムツ」を「数字の6」の置き換えて、「ロクノウオ」と呼ぶようになったとも。 (^^;)
そんな・・・黒ムツさんなんですが。
現代では、魚の脂は人の身体には良いと、大絶賛!
魚の類いとしては、実はそう脂っこいという訳でもなく、オレイン酸やイコセン酸が多く含まれているので、LDL(悪玉)コレステロールを押さえてくれたり、動脈硬化や心臓疾患予防の効果もあるとか。
そして良質のタンパク質は、暑さに疲れたこの時期に、体力向上と疲労回復効果のパワーも。
黒ムツというと、高級魚なんだそうですが。。。
昔は煮付けにしかしなかったといいますが、最近では鍋はもちろん、西京焼きでも良いし、お刺身でも楽しめます。
チャンスがあれば、愛して差し上げようではありませんか。
さてもう一つの旬食材、レタスさんへと参りましょう。
レタスなんて西洋野菜だから、きっと明治か、戻っても戦国時代くらい辺りでの日本への伝来で、普及なんかも絶対に明治以降である(!)・・・と思っていた、はわゆサン★
ところが、ドンドン!
なんと(!)
平安時代(!!)に中国からお渡りになっていたそう★
・・・ところで当時のレタスといえば、焼き肉屋さんなんかでよく見掛ける、サンチュという、これがまた、レタスの仲間で(!)
越年性の植物で、掻萵苣(かきぢしゃ)と呼ばれる種類なので、下端から順に掻き取っては、生で食べたり、茹でて和え物にして食べていたとも。
さらに、明治になりまして。
今ではスーパーでよく見掛ける、結球するレタスさんもようやく伝来。
玉だけに、玉萵苣(たまぢしゃ)と分類されているんだそう。
その他、立萵苣(たちぢしゃ)、葉の縮れた「ちりめんぢしゃ」・・・などなど。
今まではとにかく、葉類としか認識していなかったのが、ぜ~んぶレタスの仲間だと知って、驚きまくっている・・・はわゆサンです。 (-_-;)
おそろしや、ねんきら。。。
そもそも、萵苣(ちしゃ)ってどこから???
チサ(知佐)とも紹介される事があるそうですが、この和名は・・・。
はわゆサンは知らなかったのですが、レタスというのは、切り口から白い液体が出るそうで、その液体の色から、乳草(ちちくさ)が変化して、チシャと呼ぶようになったとか。。。
これは何でも、ポリフェノールの一種なんだそう。 (‘_’)
キャベツに似ているから、アブラナ科と思いきや★
以外にキク科の植物で。
玉萵苣の方は、やっぱり日本に来た当初はキャベツと同じで、観賞用であったよう。
レタスという野菜はまた、気温が高いと、すくすくとよく育ち、すぐに花を咲かせようとする習性があるんだとか。
・・・花が開く時間も、朝の1~2時間程度と短いんだそうですが、その前に収穫しないとダメになってしまうそう。
なので15~20度の辺りで育ってもらって、収穫し。
出荷の際も、温度が上がりすぎないように絶えず気をつけてあげていないと、あっという間に痛んでしまうんだそうです。 (゜_゜;)
アメリカでは早くから、砕氷を使って低温のままで輸送をしたそう。
・・・ですが、日本では真空冷却(減圧をして、水分を蒸発させての冷却方法)が発達をしてから、ようやくに昭和48年辺りより、全国への出荷が出来るようになったんだとか★
「予冷という技術」が出来て、ようやく、たくさんのレタスが手近に食べられるようになったんですねぇ~、しみじみ。。。
ちなみにレタスは、包丁で刻むと、その鉄分を吸って茶色くなってしまう(!)ので、出来るだけ手でちぎって調理して欲しいと、資料に。
・・・うーむ。
つい、食べきれる量をと思って、半分に割ったレタスばかりを最近、買っていたんですが、これからは考え直そうかとも思う・・・はわゆサンであります★
そんな・・・レタスさんなんですが。
95%が水分(!)で出来ているので、低カロリー食材として有名(!)
でもでも、ビタミンやカルシウム、鉄分なども含んでいますし、免疫力のアップはもちろん、ビタミンCやE、βカロテンなんかは、美肌作りに。
そしてよく噛んで食べる食材なので、これが満腹中枢を刺激しての、ダイエットでの空腹緩和にも効果がある・・・などなど。
他に、炎症を抑える作用のチオレドキシン、抗酸化作用のあるサポニンなども含んでいます。
とにかく、サニーレタスはもちろん、サラダ菜やサンチュ・・・などなど、レタスは種類も豊富で使い道も炒めても生でも楽しめます。
ぜひ食卓に取り入れて、精一杯、愛してあげようではありませんか。
黒ムツの栄養と効能
黒ムツの栄養
タンパク質、脂質、ビタミンA、B、D、E、DHA、EPA、カリウムなど
黒ムツの効能
疲労回復、体力向上、生活習慣病予防、痴呆症改善など
レタスの栄養と効能
レタスの栄養
βーカロテン、ビタミンC、E、葉酸、カリウム、鉄、カルシウムほか
レタスの効能
免疫力向上、美肌効果、ダイエット、抗酸化作用など