とにかく見た目で言えば、顔は怖くて身は細い(!)
カサゴ目コチ科コチ属に分類される・・・コチさんなんですが★
漁獲量が少ない割りには味が良く、刺身に天ぷら、ちり鍋に絶品(!)との誉れも高く・・・。
なので世間一般には出回らずにコチさん、脇目もふらずに、料亭さんなどに一直線!
旬は、夏から仲秋なんだそうですが、けっこうに年中上がっているお魚であるにも関わらず、あまり、巷ではお見かけしない・・・高級魚なんだそうです。
外見よりも、中身で勝負(?)
そんな・・・コチさんなのですが★ (‘_’)
日本では、太平洋は房総より南に向けての、暖かい海域に生息。
昼は沿岸の、2~50メートル程の砂地に潜り込んでの、たゆたったお暮らし・・・。
ヒラメのごとく、眼だけを砂上に出しての生活なんだそうですが、こうしてエサを待ちわびて、エビやらカニやら、小魚の辺りをお召し上がりになるとか★
また、産卵の時期なんですが、こちらは春から夏にかけてされているそう。
産まれてくる卵の大きさなんですが、こちらは0.9ミリ前後とか。
丸くて、一粒ずつ分かれている浮性の卵で、産卵から1日程度で孵化(!)
1.8ミリほどの稚魚も8ミリ程にまで大きくなれば、あのお姿を形取るようになるそうで、そこから12ミリくらいになるまでは、沿岸浅場の水面近くでふわふわとしてお暮らしに・・・。
食欲の秋を迎えれば、もうその活動はいや増す勢い。
1年で10センチ、2年で20センチ、といった具合に毎年、規則正しく、10センチずつ成長(!)
ちなみに、20センチ以下は殿方として過ごされるのですが、35センチくらいで大人となり・・・。
魚の生態としては、それほど珍しい訳でもないそうですが、50センチを超えると今度は女性に変貌!
・・・ほんとに、魚の生態というのは不思議なモノですよね。 (^_^;)
魚偏に甬と書いて、「コチ」と読ませるのだそうですが・・・。
明治時代に出版された国語辞典「大言海」では、昔の公家なんかが正装した折に手に持っている・・・。
おぉ、雛人形のお内裏様が持っておられる、アレですね。( ̄_ ̄ i)
それを笏(コツ、又はシャク)とも呼ぶのだそうで、もともとはあれも中国から来たモノだそう。 かの地では、「役人が、君命の内容を忘れぬようにと、メモをする道具」であったとか★
日本では、笏紙(しゃくし)に書き付けては、この笏にその紙を貼り付けていたのだそうですが・・・。
あの形にコチさん、この笏にそのお姿が似ているから、その名が付いた・・・とも。
ちなみに鯒という文字は、コチさん、砂の中から躍り出てエサに飛びつく姿から来るらしく、この「甬(よう)という文字」には、跳ね踊るという意味がある(!)とか・・・。 美味しいけれども、見てくれは悪いコチさんなのですが★
美味しいけれども、今三つほど、ハンサムとは言い切れないせいか・・・。
今でこそ高級魚なのですが、「昔の方々には、評判はすこぶる悪かった(!)」と、資料にあります。 (^▽^;)
五代将軍・綱吉の頃に出版されたという、我が国の本草書で、「本朝食鑑((1697)」では、コチを食べた妊婦さんが、意識不明の状態に陥った(!)なる記述があったり。
お江戸は六代将軍、家宣の時代に生きていたという・・・貝原益軒という人が書いた「大和本草(1709年)」という生物・農学書では、
「性好からず、人を益するなし、或は曰く、蛆(うじ)化してコチになるもの稀にあり」
とまで・・・。
コチさん、そう嫌われてまで皆様には、食べて欲しくない(!)という訴えが、あのご面相にまで、至ったのか・・・。
たしかに、美しい瞳とは言いがたい気もしますが、「コチを食べると、眼が悪くなる」なる記述までも、あったとか★
そんな・・・コチさんなんですが。
その美しい白身は、高タンパクで低脂肪(!)
アレルギーや癌、血栓までも予防をするとか。
その含まれるドコサヘキサエン酸には、老人性認知症の予防にも一役買います。
またビタミンB6は、タンパク質の代謝を良くするのだそうで、つまりは消化も良く、これから暑くなっていく夏にとても有効な食材になるのだとか。
そしてコチさん、鯛のごとくになんと(!)頬身が美味しいそうで・・・。
・・・なかなか、お目にかかれないお魚なんですが、何処かで見掛けたら、愛してあげて戴きたいと願う・・・はわゆサンです。
さて、もう一つの旬食材、シシトウの方へと参りましょう。
資料を見て驚いたのは、シシトウガラシとピーマンが同じ場所で紹介されていた事です。
・・・たしかに、大きさが違うだけといえば、そうかも・・・。(?_?)
もとは唐辛子と同じ仲間で、かのお方を品種改良。
辛みを無くしたのが、ピーマンとシシトウガラシであるとは、広辞苑に。
・・・さすがは「ねんきら」、はわゆサンが知らない事って、ホントに多いんですねぇ・・・。( ̄_ ̄ i)
お江戸の頃に、ポルトガル人によってもたらされた唐辛子は、あの例の、辛い品種。
甘み種のピーマンがやって来たのが明治初期で、それは欧米からなんだそうですが、広く栽培されるようになったのは、第二次世界大戦以降との事です・・・。
ちなみに、シシトウガラシの「シシトウ」とは、獅子の頭に似ているからとか。
未熟な内に収穫するから、ピーマンもシシトウも青いとの事ですが、熟せばカプサンチンという色素が増えて、黄色から朱色、そして赤へと変わっていくのだそうです。
・・・まぁ、パプリカな訳ですが、青い内は未熟なので食べにくく、育つにつれてクセもなく甘くなり、生でも食べやすくなるんだそう。
シシトウガラシは、見た目は、青唐辛子?という感じではありますが、辛みはありません。
5~6センチで、特有の香りと苦みが特徴。
まぁ、10個に1つくらいは辛いモノが混ざっている事もあるとも。
育つ過程で、ストレスが掛かったりすると辛みが増すことがあるそうです。
またシシトウにも幾つか種類もありまして、10センチ以上の大きさに育つのは、満願寺とうがらし。
・・・これ、初めて知ったのですが、京野菜だったのですね。 (〃∇〃)
京都は舞鶴市、万願寺地区で栽培されていたのが名前の由来で、肉厚で柔らかくて甘く、辛みは少ないのが特徴。
そのままで加熱してしまうと、中の空気が膨張して破裂してしまうので、切ったり、穴を空けたりしてからの方が、良いそうです。
その他には、お江戸の頃よりやはり京都は伏見地区で栽培されていたという・・・甘長とうがらし。
こちらは、15センチほどの大きさにまで成長。
大きく育つだけに肉質は厚くて、ほとんど辛みはありません。
その他、「ひもとうがらし」という、見た目はインゲンか、といった種類もあるそう。
こちらは主に、奈良県で栽培をされているのだとか。
そんな・・・シシトウガラシさんなんですが。
広辞苑には、美しい肌を保つ栄養素が豊富(!)とあります。
とにかく、女性にはオススメな美容野菜なんだとか。
青いクセにビタミンCが多くて、しかも加熱しても壊れにくい(!)
こちらはコラーゲンの生成を助け、これから暑くなっていく夏に向けて、紫外線から受けるメラニン色素を撃破!
皮膚の抵抗力を、高めてくれます。
緑の濃いものほどカロテンが多く、これが免疫力を高めてくれますし、含まれるカリウムには高血圧予防も。
そして、含まれる食物繊維は便秘解消効果も。
また、あの若干ある辛み成分には、夏バテ予防、疲労回復にも一役買います。
あの香りにも、血栓予防の効果があるそうです。
・・・これから暑くなっていく時節です。
かの人の滋養を思い、愛してあげようではありませんか。
コチの栄養と効能
おもな栄養成分
タンパク質、カリウム、カルシウム、リン、ナイアシンなど
おもな効能
疲労・倦怠感・夏バテ予防、アレルギー抑制効果、抗癌化作用、生活習慣病予防ほか
シシトウガラシの栄養と効能
おもな栄養成分
ビタミンC、カリウム、ビタミンB6、ベータカロテンほか
おもな効能
生活習慣病予防、冷え性予防、抗酸化作用、老化予防ほか
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- コチ、ししとうがらし, 山野亜紀,はわゆ,林邦史朗