11月のブログ更新が、なんと押し迫っての、29日(!)
・・・自分でも、今月はどうなるかと思っていたのですが、毎度の如く難産だった旬エッセイをなんとか更新出来たので、今日こちらも更新になるモノかと・・・うーむ。
クリスマスなのに今年は、ケーキもパーティーもなく日々、暮らしている昨今の・・・はわゆサンですが★
皆さまは、いかがお過ごしですか?
・・・このHPの健康アドバイザーであった、林邦史朗先生が亡くなられてもう、2ヶ月になろうとしております・・・。
今回は、その辺りも絡めながら、何故にこちらの公演の殺陣を、はわゆサンが振り付けるに至ったのかを、お話させて戴けたらと思います。
はわゆサンが、林先生の代理として、劇団ひまわりの殺陣講師になりました。
それは、1999年の事です。
林先生がロケの時やら、はたまたスタジオ撮影でスケジュールが合わない時・・・などなど★
ちょいちょいと使って戴けるようになり、2014年には有難くも「NMBのナイショで限界突破!」という番組で、女性としては稀な殺陣師デビューをしかも、映像でさせて戴きました。
舞台ではあっても、映像での殺陣師デビューはなかなかに難しい昨今、それを許してくれた林先生は、本当にお心の広い方だと思います。
・・・そんな林先生でしたが、体調が悪いながらも、
「動いていた方が、気が紛れる」
と仰って、8月26日水曜日、若駒アクションクラブの稽古まで見ておられました。
・・・ちなみに、このアクションクラブは、1976年に創立。
当時は、殺陣やアクションを教える場が余りなかったとかで、林先生がボランティアで始められた稽古場した。
今も、水曜と土曜に稽古が行われています。
・・・ところで私に、突然の代講依頼があったのは、8月の28日でした。
「急に、入院する事になりました」
驚く間もなく、事態は刻々と変わってゆきます。
・・・先生の病状が詳しく判ってからは、今まで16年も林先生の代わりとはいえ、殺陣講師の仕事をして来たという事で、こちらの仕事を引き継ぐ事と、9月頭に劇団で催されるワークショップと、12月にある公演の立ち回りも、はわゆサンが振り付けるようにと、林先生から言い渡されました。
それが、・・・9月頭の事です。
「邦劇」というのは造語で、時代劇にとどまらず、
日本舞踊・所作・アクション(殺陣、擬斗)を中心とした演劇スタイルのこと。
藤間藤三郎先生が演出や所作指導に当たられ、林先生が殺陣を振り付けるこの研究生の公演は、3年前に始まったとの事。
藤間先生は、実は本・俳優座の研究生であったそうで、林先生が本来なら引き続いて殺陣を手掛ける処を、はわゆサンが引き継ぐ形となりました。
劇団ひまわりには併設の劇場があり、昨年はこちらで「林邦史朗の殺陣ライブ公演」もやらせて戴いた場所でもあります。
稽古は9月から始まりましたが★
・・・そこは一応は、林先生より幾つかプランも託されてはいたのですが、脚本の変更などなどで、結局は自分ですべて考える羽目になりました。(^^;;
剣術修行に励む天童梅太郎のもとに、見知らぬ小間物屋に託された1通の文。
それは、梅太郎が諸国を回っていた時に知り合った剣友、沢田清十郎からの救いを求める文であった・・・というのが、あらすじ★
立ち回りとしては、主人公・梅太郎と美富由が、剣術の稽古をしているシーンと。
過去、剣術修行で訪れた沢田清十郎の道場で、まずは門下生2名との試合風景に続いて、いよいよ道場主である清十郎との試合の模様を。
最後は、清十郎を救うべく、土蔵での乱闘シーンという事で、
「立ち回りは、余りないんですが・・・」
と仰る藤間先生でしたが、頭をこねくり回して色々と振り付けてみました。(^_^)v
まず初めは、「道場の門下生が、習った組手を稽古している様子」を。
美富由と梅太郎の稽古風景なので、2013年のNHK「塚原朴伝(堺雅人・主演)」の時に、林先生が創作された「鹿島の太刀の組手」をアレンジして、剣術の稽古風景をまず、拵えてみました。
また、過去に行われたという回想での試合風景は、3人と立ち合う事になるので、まずは「試合経験のない人の、試合風景」を。
・・・これは、今回は子役が10名ほど出演して下さっていたので(はわゆサンはもちろん、そんな事とは知らなかった★)、子供には大好評の一場面となり、舞台上できゃぁきゃぁと笑ってもらえたのが、嬉しかったです。(^_^)v
その後は、「経験はあるけど、結局は梅太郎に負かされてしまうという・・・道場での立ち合いでの、試合風景」。
そして、「剣術の達人同士の、相討ちに終る試合風景」。
最後は、いかにも「ヒーロー救出の、大立ち回り」という事で、昨年度・一昨年度の先生の振付を見てはいたので、なんとか振り付ける事は出来ました。
本来なら、殺陣の振付のみのハズだったのですが★
時代劇という事で、藤間先生にもご相談を申し上げて、侍の所作や、抜刀などの魅せ方、道場での所作やら、刀の受け渡し、試合での足の運び・・・などなど★
・・・我ながら、あんまりにも細かい指導に過ぎるかなぁ・・・などの反省もあり。
「ちょっと色々と、細かすぎるんじゃないかしらん、もっと自由にしてもらった方が、役者の皆さんにも楽しめるのじゃないかしらん・・・」
などと思いつつ。
「でも剣術の試合なんて、きっと誰一人として、経験者はいないだろうし・・・」
それは、はわゆサンとてさすがに、剣術の試合経験までは、ありませんが★
林先生の道場で経験した、護身術でのソフト短棒での試合やら、さまざまな剣術流派の組手などから、幾つかヒントを得て、振り付けていきました。
こういった流派の組手は、「林先生が、映像などを見ながら振り起しをしたアンチョコ★」がありまして、大河ドラマの「新選組!」や、「武蔵~MUSASHI~」の折には、こちらを参考にしながら、ずいぶんと稽古内で実践していったものでした。(^_^;)
さて、今回の公演で使用してみたのは、以下の通り★
神道無念流の組手で知った、十字受け。
北辰一刀流の、天地人陰陽の一本から、応じ小手。
柳生新陰流の組手、必勝より、足捌きを取り入れる・・・などなど。
宮本武蔵の、十字愁候之身・・・などなど。
始めた当初は、「難しいから、もっとカンタンな手に変えてみては」なる意見もありましたが、みんな「逆に、難しいからこそ頑張ってくれた」感があり、これは良かったようにも思えます。
25日の事ですが、劇団ひまわりの納会がありまして、邦劇に参加した研究生とお話をしたのですが、彼らにとってはやっぱり「時代劇は、難しかった(!)」そうで、でも「殺陣の時は、楽しかった」と言ってもらえ、これはこれで大変に嬉しいお言葉でした。
色々と、・・・余りにも色々とあった2015年が、暮れようとしています。。。
「ねんきら」、今年1年ありがとうございました。
・・・毎度、はわゆサンのエッセイを読んで下さった林先生ですが、先生はこのHPでの永遠の健康アドバイザーとしてあって欲しいので、このまま続けていきます。
皆さま、良いお年をお迎え下さい。