トマトは、もともとは南米産まれ。

江戸後期に日本にやって来ましたが、当時は「唐柿」と呼ばれ、今のものよりも小さくて、観賞用だったそうです。 060314_MG_0865それが食用として認められるようになったのは、やはり明治に入ってからのこと。 1874(明治7)年に、北海道勧業開拓使アメリカから輸入してきたそうで、今度は「赤茄子」と呼ばればれました。(^_^;) ・・・トマトって、ナス科の植物だったんですねぇ、まぁ、びっくり。 ただ、当時のトマトは、日本人にとっては(?) ・・・かなりな異臭がしたそうで、なかなかには広まらなかった野菜のようです。(-“-)

この・・・嫌われ者だったトマトが、明治32(1899)年には、今をときめく(?)

カゴメの創業者蟹江一太郎氏によって見出され、愛知県にて西洋野菜の一つとして栽培開始。 「トマトの発芽を見た、初めての日本人」が彼なんだそうですが、それからトマトの歴史は、ドコドコと動いてゆきます・・・。 1名古屋の洋食店「勝利亭」の主人、平野仲郎氏に聞いて、自分の納屋にて独自に「日本製トマトソース(現在のトマトピューレー)」を研究。 それから3年の歳月をかけて、いよいよ工場まで設立して、本格的にトマトソースの生産に入ります。(゜-゜) 明治41(1908)年には、トマトケチャップとウスターソースの製造も開始(!) これで勢い、波に乗って、大正3(1914)年には、蟹江友太郎、成田源太郎氏と共同出資で、「愛知トマトソース製造合資会社」を設立。 そうこうしているうちに、いよいよ日本の農商務省も本気を出したのか、トマトや野菜、果物の温室栽培実験を開始。 昭和7(1932)年には、トマトの促成栽培が始まります(!) 翌年には、トマトジュースが発売になり・・・うーむ。 ホントに、これ程にカゴメがトマトを盛り立てていったとは、驚きです。( ̄_ ̄ i)

・・・さて、このトマトですが、戦争色が濃くなってきても、へたれません。

マヨネーズなんかは、物資不足の折から生産中止を命ぜられたようですが、トマトケチャップとウスターソースだけは、その難を逃れますimagesそして、いよいよ戦争が終わって、世の中が平和になってからは、他企業も奮闘(?) キッコーマンやら、デルモンテがケチャップやトマトジュースの製造販売を開始。 容器の方も、ガラスの瓶から現在のプラスチック容器へと変わり、昭和61(1986)年には、トマトの水耕栽培も開始。 平成6(1994)年には、遺伝子組み換えトマトまで出て来て、その安全性を農水省が認めたやら・・・云々。

そのままでももちろん、ジュースに調味料に、そしてサプリメントにも活躍するトマト。

その種類も、数え切れないくらいにあるそうですが、大きく分けるとまず、「桃色系(桃太郎トマトなど)」と「赤色系(主に加工用)」。 images (1)その他に、丸や長細い形もある「ミニトマトやマイクロトマト」、そしてあえて、未熟なうちに出荷してしまう「グリーントマト」の4種類に分かれるとか★ また、熟しても赤くならないトマトというのもあるそうで、ホントに種類が豊富なんですねぇ。 他には、最近よく話題に上る「ブランドトマト」なんてのも、あります。 「フルーツトマト」「緑健(永田農法栽培)トマト」塩トマトなんてのもあるそうで、どれも高糖度を誇るトマトで、はわゆサンが子供の頃には、トマトは青臭くて、あまり美味しく感じたモノのでしたが、こんなにも変わってきているとは、驚きです。( ̄_ ̄ i)

ところでトマトといえば、有名な栄養素は「リコピン」ですよね。

赤系とピンク系なら、加工用として使われる赤系が、リコピンが多く含んで味も濃厚なようです。 sasie1抗酸化作用のあるリコピンの他に、ビタミンCやA、カリウムにルチンなども含まれるそうですが、その旨味は種の周りにあるのだとか。トマトの旨味のグルタミン酸は、あのトマトの周りにあるゼリー状の部分に多く含まれているんだそうです。 そしてトマトの酸味は、胃液の分泌を高めて食欲増進、そしてタンパク質の分解を助けるそうですよ。 余談ですが、お酒の呑み過ぎ(!)で胃炎の時にも、胃のむかつきを抑えてくれるという、まさに天の助け、スーパーヒーロー食材なんですよね。(^_^)v

さて、そろそろ鯵にいきましょう。

「味が良いために、その名を鯵(アジ)とした」とまで言われる、大衆魚です。 江戸時代に編纂された「本朝食艦」にも、「味わいが甚だ香美で、もっとも炙食(やきもの)に良い」とか。 060314_MG_0018「どの品類より絶勝(すぐれて)いる」とか、大絶賛(!)されているそうです。 鯵は暖流系の魚ですが、「沖合を回遊するアジ」と、「一つ処を黙して動かぬ、瀬つきのアジ」の2種類に分かれるそうですが、回遊系は、体色が黒いからか「クロアジ」と呼ばれ。 瀬つきは、背中が淡い黄褐色だからか「キアジ」と呼ぶんだそうですが、こちらの方が断然人気があるんだとか。(゜-゜)

鯵の身体の特徴として、まず目につくのは何でしょう。

稜鱗(りょうりん・・・ぜいご、又は、ぜんごとも)」と呼ばれる、身体の両側に、尾っぽから頭にかけて一直線についてる、棘状のウロコでしょうか。 images アジだけが持っている、敵から身を守る為の鎧なんだそうで、そうはいっても、アジにもいろいろ種類がありますから、その種類によっては、長さや幅も違うとか★ 今回の「ねんきら」で使っているのは「マアジ」ですが、この種類は、成魚になれば50cm程にもなるそうですが、よく出荷されているのは30cm程度のものだそう。 肉食で、動物プランクトンや甲殻類、多毛類(釣りのエサに使われる、ゴカイなど)、イカ、小魚などを食べ、寿命は最長で12年とも。

釣り人に言わせると、先ほどの稜鱗もそうですが、肛門の前にも鋭い棘があって、もっとも怪我をし易い魚なんだそう。

産卵期が九州なら1月~11月、西日本なら1月~5月、関東なら5月~7月、東北なら7月と、割に長く、孵化に掛かる時間は40時間程。 孵化した直後は2~3ミリですが、生後1年で10~18センチ程になり、2年で18~25センチ、・・・スーパーでよく見かけるのは、この辺りでしょうか。 060314_MG_10113年で20~30センチ、5年で35センチになるそうです。 ここまで大きくなると、プランクトンなどでは飽き足らず、イワシやキビナゴ、イカやオキアミなどを食べるそうです。 さて、今が旬の鯵ですが、旨味となるイノシン酸やアミノ酸をたっぷりと含み、EPAやDHAなどの不飽和脂肪酸が多いので、コレステロールを下げての動脈硬化防止や、ボケ防止にまで効果があるとか。 タウリンにカリウムも含み、視力低下やストレス改善にも効果あり(!) 美味しい上に身体にも良い、何とも、見逃せないニクイ奴です★

そして生姜なんですが、古名はなんと、「くれのはじかみ」。

・・・そういえば今でも、焼き魚に添える筆生姜の事を、「はじかみ」って言いますよね。(^_^)v 060314_MG_0792奈良時代には中国を伝って日本に入ってきたようで、和名抄(平安時代の辞書)にもその名が上がるほど馴染み深い食材ですが、その使用方法は江戸の頃から余り変わりはないのだとか★ 擦ったり、味噌と和えての生姜酢みそにしたり、または調味酢に生姜を擦り入れてみたり。 生姜は身体を温めるからか、江戸の頃にも「生姜酒」として滋養に用いたようです。 味噌と一緒に擦って、酒を加えて混ぜ、風邪薬にしたそうですが、十一代将軍家斉「生涯で、54人もの子供を作った将軍」としても有名ですが、この方は、ある日食べた生姜の味が気に入って、以来50年間も食べ続けたという、大変執着心の強い(?)お方のよう。

・・・この息子の十二代将軍・家慶にも、その血が色濃く受け継がれていたようで、特にこの、谷中生姜(葉のついた生姜)が大の好物。

旬の時期はもちろん、促成栽培した早出し野菜(!)でも楽しんでいたそうですが、農家からすれば、殿様に献上するのはもちろん、町人にだってこちらの方が高く売れるので、せっせと生産に精を出します。 imgres時には、将軍よりも早く町人が口にしてしまうくらい、早出し野菜の人気は鰻登り(!) これには幕府も困って、「江戸町触集」というお触れを出して、蔬菜魚鳥の時期を定めるよう迫ったんですが、庶民は強し(!) 儲かるモノは、めったに止められるモノではありませしで、しかしながら、将軍家に献上してしまっては、そこは罪状がばれるので、やりません。(^_^;) なので、家慶の時代にも、老中・水野忠邦のお触れが将軍の食卓にまで及んだ(!)のですが、裕福な町人とかの食卓はどうだったのでしょうか・・・。 ちなみに、家慶も子供を30人近く作ったそうで、元気になる事だけは間違いないようです。( ̄_ ̄ i)

ちなみに、今もお好み焼きやカレーの付け添えで使われる紅生姜が考案されたのは19世紀の初めとか。

愛知県の三河八名群に「紅生姜培養会社」が設立され、明治31(1898)年には、フランスや清国まで輸出していたというのですから、驚きです。(^_^;) さて、この生姜ですが、「根生姜(一般的な生姜)」と「葉生姜(谷中生姜など)」に「矢生姜(はじかみ)」の三種類があるそうです。 20090305_644350 葉生姜は、根茎が小指ほどに達した時に葉が付いたまま出荷したモノで、矢生姜は軟化栽培(太陽に当てず、白く育てる)で15センチ程に育てた処で日に当て、茎元が紅くなった処で出荷したモノ。 また、この時期には「根生姜」の他に、「根生姜から新しく芽を出した、新生姜」が店頭に並びます。 どちらも、成分的には変わりませんが、香り成分はシネオール、辛み成分はジンゲロールにショウガオールと呼ばれ、その香りには食欲増進や疲労回復、健胃などの効果も。 また、辛みには強い殺菌効果があって、ショウガオールは身体を温め、新陳代謝を高める効果も。料理に用いれば、臭い消しや、脂の酸化防止効果もあるそうです。 今年の夏も厳しそうですから、ぜひこちらの方々に、そちこちで助けて戴きましょう♪

トマトのおもな栄養と効能

トマトのおもな栄養

ビタミンC,A、B1、カリウム、ルチン、リコピン

トマトのおもな効能

抗ガン化作用、高血圧予防、健胃、二日酔い

アジのおもな栄養と効能

アジのおもな栄養

タンパク質、タウリン、ビタミンB、カリウム、EPA、DHA

アジのおもな効能

動脈硬化予防、視力低下予防、高血圧予防、ストレス改善

ショウガのおもな栄養と効能

ショウガのおもな栄養

カロチン、ビタミンB1、B2、C、カルシウム、鉄、カリウム

ショウガのおもな効能

風邪、胃腸病、抗酸化作用、冷え性、高血圧予防